12月の読者会は、特集1「実践記録 書いてみた・読み解いてみた」から穂高歩さんの「保護者とともに子どもの成長を考える」と、その読み解きをした山本宏樹さんの「荒天護送の航海日記」、さらに特集2から竹内章郎さんの「新自由主義の真の姿」を読み合いました。
穂高さんの実践記録と山本さんの読み解きは一緒にして話し合いました。そこでは、父親との信頼関係をどうつくるか、その信頼関係を構築しながらの献身的な実践と言える。しかし一方で、保護者からの学校や教師への要求をどこまで受け入れるのか。どこまでその要望に応えて対応していけばよいのかなど、その線引き(基準)は難しい。献身的ではあるが、一般化してよいのかどうか。様々な父親の要望が出されているが、同僚との関係はどうだったのだろうかなど、参加した現場教師からは自らの実践も顧みながらの切実な疑問や課題、あるいは今の学校現場の状況が出され交流した。
また、竹内章郎さんの論稿については時間的な制約もあり読み合うことがやっとで、十分話し合うことができなかった。また内容的には概して抽象的で言及されている内容も多岐にわたるにもかかわらず紙数的には少なく、論じる竹内さんも大変だったろうと推察する。
参加者からは、新自由主義が席巻する社会のもとネオリベ的知識・認識論が若い世代にもたらす悪影響が述べられているが、そのなかにあって教育や教師はどのような取り組みや実践が求められるのか、その方向性についてもっと語ってほしいとの声があった。
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