年月日 | : | 2011/9/16 |
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投稿者 | : | Hさん |
7・2 みんなで語り合いませんか「震災体験から 地域・学校・子どもたちを」の発言から(2)
元教員で、退職して30年近くになります。
多分ここで最年長だと思うのです。
86歳になりまして、本当に何にもできなくなってからこの災害に遭って、つくづく年寄りが生きているそのことさえも、なんか灯油使ったり電気使ったり水使ったり、年寄りはもう役に立たないのに生きているのだという思いでずっといたんです。
私は、戦争中に学校出て、戦争中から教員して、戦後、戦争中のあの被害から立ち上がろうとして教育やってきたのに、こんな日本つくってきたということに、ものすごく落ち込んだんです。
今、石巻の状況とかたくさん聞きましたけど、私たちは何ができるのか、何をしたらいいのか。
私たちは、戦争の時に、空襲から逃げてきた人たちをあったかく迎えることができなかったんですよ。
ススだらけで来た人たちにも分けてあげる肌着もないし、自分たちの暮らし脅かされるようなそういう気持ちだったし、疎開した子どもたちにもあったかく迎えることができなかった。
でも、今の日本は、いっぱい欠陥があるにしても、被災した子どもたちをあったかく迎えようとか、迎えなければならないとか、弱ってるお年寄りは助けなくちゃないとか、そういう気持ちもあるし、分けてあげるものもある。
それで、今、私は、戦争中に(肉親に)戦死されたり母を戦争で亡くした、その心の傷っていうのは、もう70年たっても治らないし、誰にも聞いてもらったことも無いんですけれども、やっぱり今、一人ずつの人たちの気持ちを十分に聞いて、その人たちの気持ちが何を必要なのかを十分にくみ取りながら、一ミリでも一歩でも進むためにね、何ができるのかっていうことを、ここで、何かを学んで、私も明日から生きる意味があるかなあと思って暮らしたいです。