『教育』を読む会 12月例会
日時 | 2019年12月14日(土) 10:00~12:00 |
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会場 | みやぎ教育文化研究センター 会場の詳細はこちら |
参加費 | 無料 |
テキスト | 『教育』2019年12月号 |
内容 | 特集1 追いつめる社会に抗い、育む 特集1は、生きづらさを抱え居場所を見つけられない若者たちに寄り添い、若者たちの成長を助け育む現場からの報告です。 |
前回の 様子 |
今回は10月・11月号の2冊を読む予定でしたが、11月号を中心に読むことになりました。お天気があまり良くなかったせいか、開始から徐々に人が集まり、最後は6人の参加になりました。高校の先生がお二人いらっしゃったので、高校での現状をうかがいながら読み進めることができました。特集1「改革ラッシュに揺らぐ高校教育」から横井論文、特集2「教育の『無償化』ってほんと?」から中田論文を取り上げて読み合わせをしました。 特集1の横田論文では、Society5.0の謳い文句である「個別最適化」とは何なのか?「予測不能な社会」とは誰の誰に対するものなのか?そんなことを考えさせられました。 特集2の中田論文では、原理論から運動論までの幅広い内容に言及しており、「無償化」問題の複雑さが示されていたため、読み合わせでも文意の確認から多様な意見まで、話題が尽きませんでした。今日の受益者負担論や社会的効用論については、時代の流れとともに、それを容認する空気になってきたという話になりました。「学費の安かった昔の方が、今よりずっと受益者負担論に敏感だった」という話を聞いて、これは何に由来するものかと常々考えているのですが、読む会が終わってから改めて考えさせられました。大学の学費の変遷を歴史的に示すと、今の大学生は必ず驚き、その後、かなりの学生が昔みたいに学費を安くしてほしいと言います。こうした事実は、無批判にあるいは無意識に受益者負担論を容認している学生に意見を持たせます。論文の最後に示された運動上の課題としての「機会均等は権利であるという認識」の合意形成の必要性については、その「認識」をつくる前の段階まで、課題を掘り下げなければならない時代にきている気がしました。 |