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『教育』を読む会 4月例会

日時 2022年4月23日(土)
10:00~12:00
会場 みやぎ教育文化研究センター
会場の詳細はこちら
参加費 無料
テキスト 『教育』2022年4月号
内容

【4月号】
特集1  出会いをつくる、教師を生きる
特集2  民間研・サークルで学び、つながる

4月、それは教師と子どもたちの新たな出会いのときです。その出会いを通してともに生き、その関係性のなかで世界を創造する。特集1では、様々な出会いをつくる教師たちの実践に出会い、読み合い、語り合いたいと思います。

「世界に類を見ないユニークなもの」と言われる、教師たちの手弁当で運営される研究会やサークル。それは国や教育委員会などの研修と異なり、自主的で自由であることによって創造的です。そこに、戦後の教育実践の多くの蓄積がなされてきました。特集2では、そんなユニークな民間研・サークル運動の今日的な意味と役割を問いなおします。

なお新型コロナウイルスの感染防止のため、健康不良の方は参加をお控えください。また参加の際には、手洗いマスク着用など感染防止にご協力ください。
感染状況によっては残念ながら中止とせざるを得ないこともあります。中止など変更の場合は、ホームページでお知らせいたしますので、事前にご確認くださいますよう、よろしくお願いいたします。

前回の
様子

2022年3月19日(土)、『教育』を読む会を行いました。参加者は9名でした。
特集1「STOP!教職員の非正規化Ⅰ」より、長澤裕さんの「非正規に支えられる学校教育」を中心に議論しました。
長澤さんがいう「教育に穴があく」状態はもはや常態化しており、国も、自治体の教育行政も有効な手を打てず、事態の打開に向けて責任を果たせていません。教育委員会や教育事務所から、組合にまで人が足りないので誰かいないか連絡がきている状態のようです。
臨時教員については給与面での改善はみられるが、採用についてはまだ不透明であり、部活動指導など常勤の教員と全く同じ職務を割り当てられるため教員採用選考のための勉強ができず、一度辞めるような事態も生じているようです。学校の採用職種が以前よりもはるかに多様化していて、同じ学校にいても互いに労働条件や職務内容、待遇の違いについて知らなかったり、情報共有できていなかったりということもあるようです。
また、再任用教職員についても、給与は6割になるほか、1年ずつ他の学校に異動させられたりするなど大切に扱われていないこと、学級担任を務めることの厳しさや年金受給の関係で、非常勤講師として勤務することを選ぶケースもあるといいます。
この特集で主張されているように、教職員の非正規化に依存する状況を打開しないと、教育の質がさらに悪くなっていきます。
特集2についても話が及びました。小学校低学年からの子どもたちの生活や学習の状況の変化、教師にとっての困難がさらに増している事態が取り上げられています。親の就労状況の悪化や家族構成の頻繁な変化などによって、子どもの生活が根本的なところから崩壊している状況があります。これを、「荒れ」ということばで表現してよいのか。目に見えるかたちでの暴力行為は減ってきているが、今の子どもたちがムシャクシャした気持ちや、学びがいのなさなどをどのように表現しているのか。こうしたことをより的確に捉えることばが必要かもしれないという意見もありました。
また、このように小学校低学年のうちから学級づくりが難しくなっていることを考えても、教職員定数の安定的確保と適切な労務管理、教育においてほんとうに大切な仕事に従事できる体制づくりが切実に求められると言えるでしょう。
(文責:本田伊克)