ゼミナールsirube2月例会

日時 2020年2月25日(火)※今回は、月曜が休日のため火曜日に行います。
13:30~16:30
会場 みやぎ教育文化研究センター
会場の詳細はこちら
参加費 無料
テキスト 当日、資料配布
内容

1月に引き続いて、今回もモンテッソーリ・メソッドで有名なマリア・モンテッソーリの教育思想について読み進めていきます。
なお、さらにこの先のことについてもお知らせすると、3月からはデューイについて取り組む予定でいます。太田先生曰く「半年ぐらいはかけて読みたいと思っている」とのことです。

前回の
様子

1月の会では、米津美香さんの「モンテッソーリとガンジーにおける歴史的・思想的接点と道徳教育の視座」、ならびに野原由利子さんの「フレーベルの恩物及びモンテッソーリの教具活動の意義について」を読み合い、後半ではモンテッソーリの著書『子どもの発見』からの抜粋資料をもとにモンテッソーリの教育思想を読み進めました。
米津さんの論文は、ガンジーがモンテッソーリの教育に深く共感を寄せるとともにトルストイの教育思想にも影響を受けながら自らの教育への考えと実践を深めていったことが記されおり、ガンジーを中心としてモンテッソーリ、トルストイが一つの線で結ばれることに驚いた。
太田先生は、彼らに見られる共通性として教育における手への着目と作業(労働)による活動を上げたが、同時にそのあり様は、米津論文にあるようにモンテッソーリにおいては遊びとして、ガンジーにおいては手仕事(労働)として、というように異なっている。またその相違は、子どもの発達を個人の内面性の視点から出発するモンテッソーリと、他者との関係性の中で生きる自己を見出していこうとするガンジーの違いによると言える。さらに当時のインド社会の自立と独立という社会変革を志向するガンジーの思想が結びついていると考えることもできよう。
野原由利子さんは、フレーベルにおける恩物活動の意義を確認しながらモンテッソーリの教具活動の意義について述べている。
モンテッソーリは、子どもはただ遊んでいるのでは育たない。適切な環境のなかでの適切な遊びを通じて成長するとする。その適切な遊びとしての教具をモンテッソーリは説いた。と同時に、モンテッソーリは3歳から6歳の敏感期とする時期に、それらの教具を通じた教育(遊び)が必要であり、この時期を逃してはならないという。日本のことわざにたとえれば、《三つ子の魂百まで》である。
モンテッソーリの著書『子どもの発見』の抜萃資料からは、子供の成長とそのための環境整備の必要性の意義、子どもの内面性の重視や敏感期の成長における重要性について読み合った。