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道徳と教育を考える会 4月例会(隔月開催)

日時 2022年4月24日(日)
10:00~12:00
会場 みやぎ教育文化研究センター
会場の詳細はこちら
参加費 無料
テキスト 当日、配布
内容

江戸時代の教育事情

コロナの感染拡大で、前回12月以来の会となります。
今回は、儒学者の伊藤仁斎の思想について、彼の著作『童子問』を中心にしながら学習していきます。
興味関心のある方は、是非ご参加ください。お待ちしてます。

なお新型コロナウイルスの感染防止のため、健康不良の方は参加をお控えください。また参加の際には、手洗いマスク着用など感染防止にご協力ください。
感染状況によっては残念ながら中止とせざるを得ないこともあります。中止など変更の場合は、ホームページでお知らせいたしますので、事前にご確認くださいますよう、よろしくお願いいたします。

前回の
様子

12月の例会は、中江藤樹の門下に入り陽明学を学んだ熊沢蕃山の思想と実践について学習しました。
熊沢蕃山は、政治を行う者は政治的才能だけでなく学問もなくてはらならず、貧を常とし学問諸芸に励み、農耕こそ富の源であり国の本体であるとした。ゆえに金銭が財ではなく本当の財というのは、民生日用の物だとも説いた。また政治によって山林の保護や植林を行い、治水治山に努めることの必要性も説いている。
また蕃山は思想を説くだけではなく、岡山藩藩主池田光政のもとで岡山藩藩学の前身となる「花園会」の会約を起草したり、備前の洪水と大飢饉の際には光政を補佐し飢民救済に尽力した。また零細農民の救済、治山治水事業にも関与し土砂災害を軽減し、山林や森林の保全に努めた。
札幌学院大学の奥谷浩一は、蕃山について「朱子学や陽明学などの哲学的基盤の上に、山と森と川と海の生態学的つながりを洞察し、しかもこれに基づいて実際に治山治水や植林の事業を実践した思想家はほかには類例がなく、世界的に見ても当時きわめてまれであった」(「環境倫理学から見た熊沢蕃山の思想」札幌学院大学人文学会紀要第97号、2015年)と評価している。