◇第1部 (13:30~15:00)
文法から広がる読みの世界
講 師 齋藤章夫さん(元小学校教師)
◇第2部(15:00~16:00)
国語の授業のなやみQ&A
※ 参加者からの質問・疑問、日ごろの悩みを出し合い、考え合います。
今年2月に行う予定だった『こくご講座』は、コロナの感染拡大でやむなく延期。年度が替わって『夏休み こくご講座』としてパワーアップしてのリベンジです! 講師の斎藤さんも、2月のとき以上に準備に力が入っています。
ところで、多くの方が「文法は、よくわからないし苦手」「無味乾燥で、おもしろくない」「わからなくても大丈夫」と思ってませんか。でも、その文法がわかってくると、物語の世界がぐーんと広がって新たな作品世界がみえてくるし、読むことが楽しくなってきます。
例えば、小説家の平野啓一郎さんは、助詞に気をつけて読むことで見えてくる世界があることを、著書『本の読み方』で、次のように述べています。
「私はリンゴが好きである」という文章と、「私はリンゴが好きではある」という文章とでは、ニュアンスに差がある。前文ははっきりとした断定であり、後者はそれよりも、若干の留保が感じられる言い回しだ。たとえ、明示されていなくても、「好きではある。(が、・・・・・)」と、それに続く何かがほのめかされている。この見落としは小さくない。前者には、リンゴを贈って素直に感謝されるだろうが、後者には、恐らく別のもののほうが喜ばれるだろう。
当日は、『一つの花』を中心にしながら物語教材を取り上げ、文法を学ぶことの大切さや文法に着目することで読みがどのように深まるか、みんなで学び合いたいと思います。
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