10月の会は、ヴィゴツキーの主著とも言うべき『思考と言語』からの抜粋資料(太田先生作成)をもとに学習しました。『思考と言語』は発達心理学の見地から論じられたもので、抜粋資料は、主に思考と言語を結びつける結節点となる概念を中心に整理されており、その視点から読み進めていきました。
はじめに伝統的西洋思想や伝統的心理学における悟性(知)と感性(情)という区分とその関係性の見方について、子どもの言語発達における思考と言語の関係性、子どもの自己中心的言語から内言・外言への分岐と思考の基本構造の成立についてみていきました。
その上で、先に記したように思考と言語を結びつける結節点となる概念の形成について児期における非組織的・未整理な集合の形成としてなされる対象の分離から始まり、子どもの複合的思考と概念的思考の連結環としての役割を果たす擬概念や科学的概念の発達をみていきました。
さらに、そこから教育と発達の関係性ついてヴィゴツキーの「発達の最近接領域」の内容などへと読み進め、学習しました。
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