【緊急声明】私たちはロシアのウクライナ侵略に抗議し、直ちに撤退することを求めます
ロシア政府は2月24日、ウクライナへの侵略を開始しました。ロシア軍はウクライナの軍事基地だけでなく、市民生活の場である主要都市を攻撃し、非戦闘員である市民や子どもが犠牲になっています。これは世界の安全保障に関する国連憲章や国際法に明確に違反し、主権国家に対する明白な侵略行為であり、どのような理由があっても正当化し、許されることではありません。
日本を含む世界各地ではもちろん、ロシア国内でも激しい弾圧の中、「侵略をやめよ」という声が渦巻いています。
3月2日の国連総会では、141カ国の圧倒的な賛成でロシアへの非難決議が採択されました。私たちは、ロシア軍の即時撤退を強く要求し、関係者による和平への真摯な協議と合意によって問題の解決を図るよう切望します。
また、私たちは、プーチン大統領が、ウクライナ軍の通常兵器による反撃に対して、核兵器使用の可能性に言及して威嚇していることを看過できません。これはすでに核兵器禁止条約が発効し、「核兵器の存在自体が悪である」との認識が国際的に広まっているなかで、絶対に認められない暴挙です。私たちは、核兵器による威嚇自体に遺憾の意を表明し、取り下げを強く求めるものです。
国際紛争の火種は、日本を含む東アジアにも拡散し、近年その緊張は強まってきています。国内ではこの機会を利用して、憲法9条を改悪し、「敵基地攻撃能力」保有の検討や「核共有」議論の提言など、軍拡競争をあおる論調も広がっています。国際紛争を解決する確かな道は、すべての国が、国連憲章や国際法にもとづいた平和外交を追求していく地道な努力のなかでこそ築かれていくものです。
日本政府は唯一の戦争被爆国として、憲法9条で武力による威嚇と行使を放棄した決意にもとづき、今こそ国際社会でも積極的に発言し役割を果たすべきです。
日々の映像を通じてウクライナの現状に触れている日本の若者や子どもたちは、罪のない市民・子どもたちが犠牲になっている事実に心を痛め、不安や疑問(なぜ戦争は無くならないのか)を抱きながらも、真剣に平和実現の道を探ろうとしています。私たちは、こうした揺れ動く感情や真摯な探究の過程に寄り添うとともに、人類が直面している解決困難な課題に、若者や子どもたちとともに向き合い、事実に基づき声をあげ、語り合い考え合う機会の共有を、意識的に追求することが極めて重要と考えています。
子どもや若者の人間としての成長・発達に寄与するための教育文化を探求し、市民とともにその支援活動を行っている当研究センターは、ロシアに対し、直ちにウクライナから撤退すること、平和裡に紛争解決のための行動をとるよう求め、ここに声明します。
みやぎ教育文化研究センター運営委員会