センターつうしん No.92

文科省は、7月末に全国学力テストの結果を公表しました。仙台市を除く宮城県内の小学校の平均正答率は全国最下位、中学校も低迷しているとのこと。これでまた県内の小中学校は、各市町村教育委員会の号令で「学力向上」のための「学力対策」が講じられることになるのでしょうか。
その一方で、軽んじられてきたのが表現教育の領域です。学校現場の声を聞くと、校内研究のテーマはほとんどが国語か算数、昨年あたりからはそれに道徳や外国語(英語)が加わっているものの、音楽・図工美術・体育などの教科は姿を消しているということです。数値化して比較でき、テストや受験にかかわる主要五教科のみがあたかも学校教育の役割のような状況になっています。
そこで、今回のつうしんでは特集を「『生きること』としての表現」とし、現センター代表の数見、前代表の中森、そして現在は日体大に籍を置く久保健さんの3人の研究者による鼎談、そして教育現場からは作文・絵画・音楽の3分野の実践と子どもの様子を寄稿していただきました。改めて「表現の教育」の今日的な意味と役割を考え合いたいと思います。

目次
タ イ ト ル 著  者 P.
ひと言 本田 伊克
特集「生きること」としての表現
鼎談 表現の教育を問い直す 久保 健  中森 孜郎 数見 隆生
「生活」「本音」を綴ること 堀籠 智加枝 11
困難を抱えた少年少女たちから生まれる表現を見つめて・・・ 関 令子 13
子どもが歌に夢中になる時 柴田 あゆみ 16
3・11から7年半
僕らの夏休みProject 藤岡 しほり 18
わたしの出会った先生23
いじめっ子の途からの脱却へ 酒井 孝夫 19
子どもと学校
小さな幸せを見つける 石澤 梨沙 20
相談センター報告 第14回
学校が遠い存在になっていませんか 松谷 美喜子 22
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ひまわり 鈴木 吉雄 24
センターの動き 24